父が激怒した話 その2
その後父はしばらく帰宅しない日々が続きました。
携帯がない時代でした。よく覚えてませんが、職場には母が確認とっていたかもしれません。本人の意思で帰って来ないのは明らかだったので、母と二人で日常を送り、待ち続けました。
私の両親はこのまま離婚するのかな、と思いながら。
1ヶ月くらい経った頃だったでしょうか。
ある日曜日、「お父さん、休みだから向こうに居るかも知れないね。」と母が言い出し、父がいつも釣りをする為に使っていた別荘へ車で向かいました。
会えるといいなと期待しながら到着しましたが、ガレージには父の車は止まってません。家の中にも父は居ませんでした。
そうこうしてるうちに、疲れが出たのか、突然発熱する私。
起きているのが辛くなり、父がいつも使っているベッドへ倒れ込みました。
しばらく休んでいると、なんと父が現れたのです。
ぐったりしてる私を見て、「俺が子供をこんなに苦しめてる」と思ってくれたのか、ここで家出は終了、両親の大喧嘩はうやむやになりました。
これ、私が両親の仲を繋いだ美談のように見えますが、二人が距離をおいて自分を取り戻す機会を邪魔したとも言えます。
神様が私を使って引き止めようとしたのでしょうか...。
大人になった私は夫の体調不良時だけは全力で夫に協力し、後で自分が体調崩すのが定番になってます笑
2024-01-03 11:49
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コメント(3)
私たち夫婦はともに関西のダウンタウン気質、時に大声で怒鳴り合うほどケンカする。でも手だけはださないがルール。そんなことやってると途中で「あれ?!何で怒ってたのだろう」となる。だから夫婦の問題の多くは曖昧なまま未決着でいいと思っています。子供の星民さんはやっぱり、いい時、必要な時に熱を出された。ユング派の心理学者なら、きっとそう解釈します。その現象をどう呼ぶかは覚えてませんが、私もそう思います。
by meganesaru707 (2024-01-04 18:33)
思い出しました!シンクロニシティ「共時性」と言っていました。因果律によらない「意味のある偶然の一致」のことらしいです。河合隼雄さんが、度々に起こると述べられてた。
by meganesaru707 (2024-01-04 19:03)
メガネサルさん、
うやむやになって終わる...夫婦喧嘩はそれで良いのですね
シンクロニシティですか...。
何かと実家の歴史の大きな節目に立ち会うことが多かったのですが、そんな解釈が出来るのですね。
お名前を出していただいたので、河合隼雄さんの本を読み始めました。文体がすっきりしていて読み易いですね。
いつもヒントをありがとうございます!
by 星民 (2024-01-05 21:59)